やまぐち幕末ISHIN祭

スペシャルインタビュー vol.4

観光キャンペーン「やまぐち幕末ISHIN祭」の推進組織である「おいでませ山口観光キャンペーン推進協議会」の会長であり、一般社団法人 山口県観光連盟の会長でもある松村孝明さんにお話をうかがいました。

――― 大河ドラマ『花燃ゆ』の放送が1月から始まりました。今、お気持ちはいかがですか?

松村会長:今まで幕末維新を取り上げるドラマが多くある中、吉田松陰(よしだ しょういん)先生が中心となって取り上げられるドラマは少なかったと思います。幕末維新の歴史は、すぐには分かりづらいもの。でも、日本中、幕末維新とゆかりのある地は、どの地域にもあるはずです。新しい時代をつくる革新性は山口県から始まり、全国へ広がっていったと思われます。
そうした中、2018年の「明治維新150年」へ向けて全県で展開していく、幕末維新をテーマとした観光キャンペーン「やまぐち幕末ISHIN祭」は始まったばかり。これから2018年へ向けて段階的に続いていくわけです。大河ドラマの放送は1年間ですが、大河ドラマという滅多にないチャンスを得て、今、ものすごいことが始まった。山口県が伝えたいことを強烈に発信する、その第一段階が今、華々しく始まった、と感じています。

――― 「花燃ゆを楽しみに見ています」「応援しています」という声、「花燃ゆを見て山口県へ観光に行きたくなった」という声も多く、本当にうれしいですね!ところで、これまで映画やドラマなど数多くの支援を行ってこられたと思いますが、今回、大河ドラマの誘致に成功したのは、なぜだと思いますか?

松村会長:山口県では「山口県フィルム・コミッション」という組織を立ち上げており、今までも各市町と連携して、たくさんのロケなどの支援をしてきました。その中でも2年前の2013年8月には、NHK『はじまりの歌(※1)』というドラマが萩を舞台として制作され、ロケが行われました。しかし、実は、そのとき、萩は豪雨による災害で大変な状態でした。そんな状態の中でも、地元の皆さんがエキストラとして出演したり、交通整理をしたり、ドラマの制作を一生懸命支援したんです。その時のプロデューサーが今回の大河ドラマ「花燃ゆ」のプロデューサーになられたので、今から思えばそうしたことも評価され、今回の大河ドラマの決定につながったんじゃないかと思います。

――― そうだったんですね。放送されたドラマを見ましたが、そんな苦労を全く感じさせない、萩の魅力が伝わってくる、とてもいいドラマでした。ところで「やまぐち幕末ISHIN祭」は、これから3年後の「明治維新150年」に向けて、どんなふうに展開されていくのですか?

松村会長:2018年の「明治維新150年」に向けて「幕末」をテーマに各地域で準備が進められています。山口県には、「松下村塾」「萩藩校明倫館」「山口藩庁門」をはじめ、歴史の本物が今も県内各地域に残っています。また、「本物の復活」も各地で進められています。いわば山口県全体が、そうした各地域にあるものを周遊・回遊していく「明治維新のテーマパーク」なんです。

――― 本物の復活。そういえば、防府市では、藩主の参勤交代の休憩・宿泊などのために設けられた「英雲荘(三田尻御茶屋)」がすでに復元されていますね!他に、山口市では、幕末、京都を追放された「七卿」が一時期過ごした井上馨(いのうえ かおる)の生家の離れ「何遠亭(かえんてい)」をモチーフとした施設も今年竣工の予定と聞いています。萩市では「旧萩藩校明倫館跡」を萩観光の拠点とする保存整備がいよいよ始まりますし、いろいろと楽しみですね!

松村会長:日本の心のふるさと・山口県の各地域を周遊・回遊すれば、「明治維新とは何だったのか」「日本がわずかな期間で急速に近代化を成し遂げることができたのはなぜだったのか」など、そうしたことを知るきっかけになります。山口県には、自然・歴史・食、そしてたくさんの先達がいます。例えば、初代内閣総理大臣となった伊藤博文をはじめ、大学の創始者や「○○の父」といわれる先達などがたくさんいます。

――― 確かにそうですね!「松下村塾」の元塾生で「日本大学の学祖」山田顕義(やまだ あきよし)。「日本女子大学の創設者」成瀬仁蔵(なるせ じんぞう)。幕末、伊藤博文らとイギリスへ密航した、いわゆる長州五傑の一人でもある「日本の鉄道の父」井上勝(いのうえ まさる)。同じく長州五傑の一人「日本の工業の父」山尾庸三(やまお ようぞう)…。他にもたくさんおられますね!

松村会長:なぜ山口県でそうした人たちが生まれ、維新後、どういう役割を果たしていったのか。今、ユネスコ世界遺産の登録を目指している「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域(※2)」に、なぜ、松下村塾が入っているのか。それは当然のことなんです。そうしたことをぜひ知っていただきたい。そういう意味でも、大正時代まで描かれる『花燃ゆ』は、維新後のことを知る、いいきっかけになると思います。

――― 最後に山口県を訪れる方を含め、県内外の方に向けて、メッセージをお願いします。

松村会長:山口県はどのまちにも魅力があります。歴史も、食も、人情もいっぱいあります。まずは地域の皆さんが、自分たちのまちは素晴らしいと気付き、行動を起こし、官民が一体となって、情報を発信していって欲しい。そうすれば多くの皆さんが山口県を訪れてくれるようになります。
皆さん、日本の心のふるさと・維新のくに山口県へぜひお越しください。

――― 山口県、これからもっともっと面白くなりそうですね!そして、多くの方に「歴史の本物」に出会いに山口県に来ていただきたいと思いました。

※1 出演は、松本潤、榮倉奈々など。東京でフリーカメラマンをしている主人公が、故郷の萩に帰り、合唱コンクール出場を目指す小学生たちや、幼なじみなどと触れ合うことで、人生の夢を取り戻していく物語。昔ながらの木造校舎が残る萩市立明倫小学校(当時)や、鶴江の渡し、菊ヶ浜など、萩の豊かな歴史と自然がドラマにふんだんに生かされた。

※2 幕末から半世紀で、製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業において急速な産業化を達成し、非西欧地域で最初の産業国家としての地位を確立した日本。その歴史的過程を時間軸に沿って示しているのが「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」。遺産群は九州・山口を中心に8県11市に23資産。中でも時代順に1番目に位置するのが萩エリアで、萩城下町、萩反射炉、恵美須ヶ鼻造船所跡、大板山たたら製鉄遺跡、松下村塾の5資産。

さて、ここからはおいでませキャンペーン推進協議会の事業をお知らせします!

おもてなしの気持ちをカタチにした楽しくて役に立つ二つのツールの利用が1月から開始されました。一つは、全県周遊型観光アプリ「やまぐち観光ナビ『志士への道』」の無料配信です。現在地から目的の観光地へのルートなどを調べることができるほか、楽しいコンテンツがいっぱいです!もう一つは、宿泊施設や観光土産店、飲食店などで特典が受けられる全県周遊型パスポートブック「やまぐち幕末ISHIN祭『おいでませパスポート』」です。こちらも入手してみてください。
そして、4月18日(土曜日)から5月24日(日曜日)まで山口県立萩美術館・浦上記念館で開催される「2015大河ドラマ特別展『花燃ゆ』山口展」は、山口県だけのスペシャルな限定公開の展示もあり、絶対に見逃せません!維新のくに長州へ、おいでませ!!

松村孝明

おいでませ山口観光キャンペーン推進協議会 会長

萩市の旅館「萩本陣」代表取締役社長。萩市観光協会会長や萩市体育協会会長などを務め、2012年5月から山口県観光連盟会長。明治大学卒。56歳。

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