古文文法を完全攻略!基礎から受験対策まで徹底解説

学習・勉強法

古文文法とは何か

古文文法は、平安時代から江戸時代にかけて使われていた日本語の文法体系です。現代語とは異なる独特のルールがあり、古典作品を正しく読み解くために欠かせない知識となっています。高校の国語科目でも重要な位置を占めており、大学入試でも頻出分野です。多くの受験生が苦手意識を持つ分野ですが、体系的に学習すれば確実に得点源にできます。

古文文法を学ぶ意義

古文文法を学ぶことは、単に試験対策にとどまりません。日本の古典文学を原文で味わえるようになり、先人たちの思想や感情を直接理解できるようになります。源氏物語や枕草子といった名作を、翻訳を通さずに読める喜びは格別です。

また、現代日本語のルーツを理解することにもつながります。私たちが日常的に使っている言葉の多くは、古文の時代から受け継がれてきたものです。「ありがとう」という言葉も、もともとは「有り難し」という古語から来ています。このような言葉の成り立ちを知ることで、日本語に対する理解が深まります。

受験面でも古文文法は重要です。共通テストや国公立大学の二次試験では、古文読解問題が必ず出題されます。早稲田大学や慶應義塾大学といった難関私立大学でも、古文の配点は決して低くありません。文法知識がしっかりしていれば、本文の意味を正確に把握でき、設問にも自信を持って答えられます。

現代語文法との違い

古文文法と現代語文法には、いくつかの大きな違いがあります。まず語順については、基本的には同じ「主語・目的語・述語」の順序ですが、助動詞の位置や係り結びなど、古文特有のルールが存在します。

助動詞の種類と数も大きく異なります。現代語では「れる・られる」「せる・させる」など限られた助動詞しかありませんが、古文には「む・むず・けむ・らむ」など、推量だけでも複数の助動詞があります。それぞれ微妙にニュアンスが異なるため、正確な理解が求められます。

敬語表現も複雑です。現代語では「尊敬語・謙譲語・丁寧語」の三分類が基本ですが、古文ではさらに細かく分類され、使い分けのルールも厳格でした。「給ふ」「奉る」「聞こゆ」など、それぞれの敬語動詞が持つニュアンスを理解する必要があります。東京大学や京都大学の入試では、敬語の理解を問う問題が頻出します。

古文文法学習の全体像

古文文法の学習は、大きく分けて用言・助動詞・助詞・敬語の4つの柱から成り立っています。用言は動詞・形容詞・形容動詞のことで、それぞれに活用のルールがあります。助動詞は意味を付け加える役割を持ち、接続の仕方や活用を覚える必要があります。

学習の順序としては、まず動詞の活用から始めるのが効率的です。四段活用・上一段活用・下一段活用など、活用の種類を理解することが、すべての基礎となります。次に助動詞に進み、それぞれの意味・接続・活用を覚えていきます。河合塾や駿台予備学校の古文講師も、この順序での学習を推奨しています。

助詞は比較的シンプルですが、係り結びの法則など重要なルールがあります。最後に敬語を学習し、人物関係の把握に役立てます。この4つの柱をバランスよく学習することで、古文読解力が飛躍的に向上します。参考書としては「ステップアップノート30古典文法基礎ドリル」や「富井の古典文法をはじめからていねいに」が定番です。

動詞と形容詞の活用

古文文法の中核を成すのが、動詞と形容詞の活用です。活用とは、言葉が後ろに続く語によって形を変える現象のことを指します。この活用パターンを正確に理解することが、古文読解の第一歩となります。現代語にも活用はありますが、古文の方がパターンが多く、覚えるべき項目も増えます。しかし、一度パターンを身につけてしまえば、機械的に判別できるようになります。

動詞の活用の種類

古文の動詞には、四段活用・上一段活用・下一段活用・上二段活用・下二段活用・カ行変格活用・サ行変格活用・ナ行変格活用・ラ行変格活用の9種類の活用があります。まずは代表的な四段活用から見ていきましょう。

活用形四段活用(書く)接続する語の例
未然形書かず・む
連用形書きたり・けり
終止形書く(文末)
連体形書くとき・人
已然形書けど・ども
命令形書け(文末)

四段活用は、未然形・連用形・終止形・已然形でア・イ・ウ・エの四段にわたって変化するのが特徴です。「書く」を例にとると、書か・書き・書く・書け、と母音が変化します。古文の動詞の中で最も数が多く、まずはこのパターンを完璧に覚えることが重要です。

上一段活用と下一段活用は、現代語の「見る」「着る」などと同じパターンです。上二段活用と下二段活用は現代語にはない活用で、古文特有のものです。「起く」(上二段)は「起き・起き・起く・起くる・起くれ・起きよ」と活用し、「受く」(下二段)は「受け・受け・受く・受くる・受くれ・受けよ」と活用します。代々木ゼミナールの講師陣は、この二段活用の理解が共通テストでの得点差になると指摘しています。

形容詞と形容動詞の活用

形容詞の活用は、現代語とほぼ同じパターンです。語幹に「く・かり」が付くのがク活用、「しく・しかり」が付くのがシク活用です。「美し」という形容詞を例にとると、美しく・美しかり・美し・美しき・美しけれ・美しかれ、と活用します。

形容動詞は、ナリ活用とタリ活用の2種類があります。ナリ活用は「静かなり」のように、語幹に「なり」が付きます。一方、タリ活用は「堂々たり」のように「たり」が付きます。現代語の形容動詞とほぼ同じですが、活用形の種類は古文の方が多くなっています。

形容詞と形容動詞の判別は、終止形の形を見れば一目瞭然です。形容詞は「し」で終わり、形容動詞は「なり」「たり」で終わります。早稲田大学文学部の入試では、この判別を正確にできるかが合否を分けることもあります。普段から意識して読む習慣をつけましょう。

活用を見分けるコツ

活用の種類を見分けるには、未然形に「ず」を付けてみるのが最も確実な方法です。「書かず」となれば四段活用、「見ず」となれば上一段活用、「受けず」となれば下二段活用と判別できます。この方法は入試でも使えるテクニックです。

また、終止形と連体形の違いにも注目しましょう。四段活用・ナ変・ラ変は終止形と連体形が同じ形ですが、上一段・上二段・下一段・下二段は連体形に「る」が付きます。「起くる時」「受くる物」のように、連体形を見れば二段活用だと分かります。

変格活用は例外的なパターンなので、代表的な単語を丸暗記するのが効率的です。カ変は「来(く)」、サ変は「す」「おはす」、ナ変は「死ぬ」「往ぬ」、ラ変は「あり」「をり」「はべり」「いまそかり」の4語だけです。これらは頻出語なので、活用表ごと覚えてしまいましょう。慶應義塾大学や上智大学でも、これらの変格活用動詞が問われることが多いです。

高校古文の活用を完全攻略!基礎から受験対策まで徹底解説

助動詞の完全マスター

助動詞は古文文法の中で最も重要かつ複雑な分野です。1つの助動詞が複数の意味を持ち、文脈によって使い分けられます。また、どの活用形に接続するかも決まっているため、接続・意味・活用の3点セットで覚える必要があります。しかし、助動詞を制する者は古文を制すると言われるほど、マスターすれば読解力が飛躍的に向上する分野でもあります。

推量系の助動詞

推量を表す助動詞には、む・むず・けむ・らむ・まし・めり・らし・べし・まじなどがあります。それぞれ微妙にニュアンスが異なり、使い分けのルールがあります。

「む」は未然形に接続し、推量・意志・勧誘・適当・婉曲の5つの意味を持ちます。「行かむ」なら「行くだろう」(推量)、「行かむか」なら「行こうか」(意志・勧誘)といった具合です。文末か文中かで意味が変わることも多く、文脈をしっかり読む必要があります。

「けむ」は過去の推量を表します。「昔はかくやありけむ」なら「昔はこのようであっただろう」という意味です。「む」と「けむ」の違いは、現在・未来か過去かという時間軸の違いです。東京大学の入試では、この違いを正確に訳せるかが問われます。

「べし」は終止形に接続し、推量・当然・命令・可能・意志の意味を持ちます。「行くべし」は文脈により「行くだろう」「行くはずだ」「行け」「行ける」「行こう」のいずれかになります。河合塾の全統模試では、「べし」の意味判別問題が頻出です。

過去・完了の助動詞

過去や完了を表す助動詞には、き・けり・つ・ぬ・たり・りがあります。これらは時間的な経過や動作の完了を表現します。

助動詞接続主な意味
連用形過去(直接体験)
けり連用形過去・詠嘆
連用形完了・強意
連用形完了・強意
たり連用形完了・存続
サ変未然形・四段已然形完了・存続

「き」と「けり」の違いは重要です。「き」は直接体験した過去、「けり」は伝聞や回想の過去を表します。「昨日京に行きき」は自分が行った体験、「昔男ありけり」は昔そういう男がいたという伝聞のニュアンスです。また、「けり」には詠嘆の意味もあり、「春来にけり」なら「春が来てしまったなあ」という感動を表します。

「つ」と「ぬ」は両方とも完了を表しますが、「つ」は意志的な完了、「ぬ」は自然的な完了とされます。「読みつ」は意図的に読み終えた、「咲きぬ」は自然に咲いてしまった、というニュアンスです。ただし、この区別は必ずしも厳密ではなく、強意の意味で使われることも多いです。早稲田大学政治経済学部では、この微妙な違いを問う問題が出題されたこともあります。

打消と受身の助動詞

打消の助動詞は「ず」「じ」「まじ」が代表的です。「ず」は未然形に接続し、単純な打消を表します。「行かず」は「行かない」という意味です。活用は「ず・ず・ず・ぬ・ね・◯」で、連体形が「ぬ」になることに注意が必要です。

「じ」は打消の意志を表し、「まじ」は打消の推量や禁止を表します。「行くまじ」は「行かないだろう」「行くべきでない」といった意味になります。京都大学の入試では、「まじ」の複数の意味を正確に理解しているかが問われます。

受身・可能・自発・尊敬を表す助動詞は「る」「らる」です。四段・ナ変には「る」、それ以外には「らる」が接続します。「見らる」は「見られる」、「思はる」は「思われる」となります。どの意味かは文脈で判断する必要があります。

受身なら「〜に〜らる」、尊敬なら身分の高い人が主語、自発なら心の動きを表す動詞に付く、可能なら「〜できる」と訳せる、といった判別基準があります。代々木ゼミナールの講師は、この4つの意味の判別を繰り返し練習することを勧めています。「富井の古典文法をはじめからていねいに」には、判別のフローチャートが掲載されており、参考になります。

古文の助動詞を完全攻略!覚え方のコツと効果的な勉強法

助詞と係り結びの法則

助詞は文中で語と語をつなぐ役割を果たします。格助詞・接続助詞・副助詞・終助詞など、種類ごとに機能が異なります。中でも重要なのが係り結びの法則で、これは古文特有の文法規則です。係助詞が文中に現れると、文末の活用形が変化するという現象で、これを理解していないと正しく文章を読むことができません。共通テストでも係り結びの理解を問う問題が毎年出題されています。

主要な助詞の種類

格助詞は、名詞と名詞、または名詞と動詞をつなぐ役割を持ちます。「が・の・を・に・へ・と・より・から・にて」などがあり、現代語とほぼ同じ使い方をします。ただし、「が」と「の」は連体修飾にも連体修飾される側にも使える点が現代語と異なります。「我が国」「国の花」のように、どちらも名詞を修飾できます。

接続助詞は、文と文をつなぐ役割を持ちます。「ば・ど・ども・が・に・を・て・して・つつ・ながら・ものの」などがあります。「ば」は順接の確定条件を表し、「〜したので」という意味になります。「花咲けば春なり」は「花が咲いたので春だ」という意味です。

副助詞は、語に意味を添える役割を持ちます。「だに・すら・さへ・のみ・ばかり・など」などがあります。特に重要なのが「だに」で、最小限の願望を表します。「一目だに見む」は「せめて一目だけでも見たい」という切実な願いを表現しています。早稲田大学文化構想学部では、副助詞の意味を正確に捉えられるかが問われます。

係り結びの基本ルール

係り結びとは、係助詞が文中にあると、文末の活用形が通常と異なる形になる現象です。係助詞には「ぞ・なむ・や・か・こそ」の5つがあり、それぞれ決まったルールがあります。

係助詞結びの活用形意味
連体形強意
なむ連体形強意
連体形疑問・反語
連体形疑問・反語
こそ已然形強意

「花ぞ咲ける」のように、「ぞ」があると本来「咲けり」となるべきところが「咲ける」(連体形)になります。「こそ」の場合は已然形で結ぶため、「花こそ咲けれ」となります。この法則は文末まで続くため、係助詞を見つけたらすぐに文末をチェックする癖をつけましょう。

係り結びには「流れ」と「消滅」という例外があります。係助詞の後に句読点や引用があると、そこで係り結びが途切れます。また、「已然形+ど・ども」で逆接になる場合も、係り結びが消滅します。東京大学や京都大学の入試では、この例外的なケースが問われることもあります。駿台予備学校の模試では、係り結びの応用問題が頻出です。

間違えやすいポイント

係り結びで最も間違えやすいのは、係助詞「なむ」と助動詞「なむ」の区別です。係助詞の「なむ」は連体形で結びますが、助動詞の「なむ」(完了の「ぬ」+推量の「む」)は結びを作りません。見分け方は、直後に体言があれば係助詞、用言があれば助動詞です。

疑問の「や・か」と反語の「や・か」の区別も重要です。疑問は「〜だろうか」、反語は「〜だろうか、いや〜ない」と訳します。文脈で判断するしかありませんが、反語の方が感情的で強い否定を表すことが多いです。「誰か知らむ」なら「誰が知っているだろうか、いや誰も知らない」という反語になります。

「こそ」の結びは已然形ですが、これを連体形と混同する人が多いです。「こそ〜已然形」のセットは古文の基本中の基本なので、完璧に覚えましょう。「今日こそ行かめ」は誤りで、正しくは「今日こそ行け」です。慶應義塾大学や早稲田大学の入試では、この基本的な係り結びが正確にできているかがチェックされます。参考書「ステップアップノート30古典文法基礎ドリル」には、係り結びの練習問題が豊富に掲載されています。

敬語表現の理解

古文の敬語は、現代語よりも複雑で細かいルールがあります。尊敬語・謙譲語・丁寧語の3種類に加えて、尊敬語の中でも最高敬語と呼ばれる特別な表現があります。敬語を正確に理解することで、登場人物の身分関係や場面の状況を把握でき、物語の深い理解につながります。大学入試でも、敬語から人物関係を推測する問題が頻出します。

尊敬語の種類と使い方

尊敬語は、動作の主体を高める表現です。主な尊敬語には「おはす・おはします・のたまふ・仰せらる・聞こしめす・御覧ず・召す」などがあります。これらは身分の高い人の動作を表現する際に使われます。

「給ふ」は最も汎用性の高い尊敬語で、あらゆる動作に付けることができます。「言ひ給ふ」「行き給ふ」「見給ふ」のように、連用形に付けて使います。ただし、「給ふ」には謙譲語と補助動詞の用法もあるため、文脈で判断する必要があります。主語が身分の高い人なら尊敬語、低い人なら謙譲語と考えるのが基本です。

最高敬語として「おはす・おはします」があります。これは天皇や皇族など、最も身分の高い人に対してのみ使われる特別な尊敬語です。「行く・来・あり・居り」の尊敬語として機能します。源氏物語などの宮廷文学では、この最高敬語の使い分けが重要な意味を持ちます。東京大学の古文問題では、敬語のレベルから登場人物の身分を推測させる問題が出題されます。

謙譲語の使い分け

謙譲語は、自分の動作をへりくだって表現することで、相手を間接的に高める表現です。主な謙譲語には「奉る・聞こゆ・参る・参らす・仕う奉る」などがあります。

「奉る」と「聞こゆ」の違いは重要です。「奉る」は動作が直接相手に向かう場合に使い、「聞こゆ」は間接的な場合に使います。「申し上げる」という意味では両方使えますが、「物を差し上げる」なら「奉る」、「噂が聞こえる」なら「聞こゆ」を使います。

「参る」は「行く・来・あり」の謙譲語として使われます。「内裏に参る」は「宮中に参上する」という意味です。また、「参らす」は「食べる・飲む」の謙譲語で、「酒を参らす」は「お酒を召し上がっていただく」という意味になります。慶應義塾大学文学部では、これらの謙譲語の細かい使い分けを問う問題が出題されます。

敬語から人物関係を読み解く

古文読解で最も重要なのが、敬語から登場人物の身分関係を推測することです。尊敬語が使われている動作の主体は身分が高く、謙譲語が使われている動作の主体は身分が低いと判断できます。

例えば、「大臣、姫君に申し給ふ」という文では、「申す」は謙譲語ですが「給ふ」が尊敬語なので、結果として大臣が姫君に敬意を払っていることが分かります。このように、1つの文に複数の敬語が含まれることもあり、それぞれの敬語が誰に対する敬意かを見極める必要があります。

敬語の「敬意の方向」を矢印で図示する方法が効果的です。尊敬語なら動作主→上位者、謙譲語なら動作主←上位者という方向性があります。複雑な文では、この矢印を書き込むことで人物関係が整理できます。京都大学や一橋大学の入試では、この敬語の分析能力が問われます。河合塾の「古文読解ゴロゴ」には、敬語分析の練習問題が多数収録されています。代々木ゼミナールの講師も、敬語の図示による整理方法を推奨しています。

効果的な学習方法

古文文法を効率的にマスターするには、正しい学習方法と適切な教材選びが重要です。闇雲に暗記するのではなく、体系的に理解を深めながら、実践的な演習を重ねることが必要です。多くの受験生が古文を苦手としていますが、正しいアプローチで学習すれば、確実に得点源にすることができます。ここでは、実際に多くの受験生が成果を上げている学習方法を紹介します。

基礎固めのステップ

古文文法の学習は、まず用言の活用を完璧にすることから始めます。動詞・形容詞・形容動詞の活用パターンを、声に出して繰り返し唱えることで体に染み込ませます。「書か・書き・書く・書く・書け・書け」と、リズムよく覚えるのがコツです。

活用を覚えたら、次は助動詞の意味・接続・活用の3点セットを覚えます。単に意味だけを覚えるのではなく、どの活用形に接続するか、その助動詞自体がどう活用するかまで、まとめて覚える必要があります。「む」なら「未然形接続・推量意志勧誘適当婉曲・○○む○め○」というように、セットで暗記します。

この基礎固めの段階では、「ステップアップノート30古典文法基礎ドリル」が最適です。基本問題が豊富で、繰り返し演習することで確実に定着します。1冊を3周することを目標にしましょう。また、「富井の古典文法をはじめからていねいに」は講義形式で分かりやすく、初学者にも理解しやすい内容です。東進ハイスクールや河合塾マナビスでも、この参考書を基礎教材として推奨しています。

実践的な読解トレーニング

基礎が固まったら、実際の古文を読む練習に移ります。最初は短い文章から始めて、徐々に長文に挑戦していきます。読む際は必ず、文法事項を意識しながら精読することが重要です。助動詞を見つけたら意味を考え、敬語があれば人物関係を確認します。

音読も効果的な学習方法です。古文を声に出して読むことで、文のリズムや区切りが自然と身につきます。最初は現代語訳を見ながら音読し、慣れてきたら原文だけで音読します。1日10分でも継続することで、読解スピードが格段に上がります。

問題集としては、「古文上達 基礎編 読解と演習45」がおすすめです。文法事項ごとに問題が整理されており、段階的にレベルアップできます。共通テストレベルを目指すなら、「マーク式基礎問題集古文」で実戦形式に慣れることも必要です。早稲田大学や慶應義塾大学などの難関私大を目指す場合は、「古文上達 読解と演習56」まで進めると安心です。駿台予備学校の講師陣も、この問題集を高く評価しています。

苦手分野の克服法

多くの受験生が苦手とするのが助動詞の識別です。「なむ」「に」「し」など、複数の品詞で同じ形の語があり、文脈で判断しなければなりません。これを克服するには、識別問題を集中的に解くことが効果的です。「古典文法10題ドリル」には識別問題が豊富に収録されています。

敬語の方向が分からないという悩みも多いです。これは演習量を増やすことで解決できます。敬語が含まれる文を読むたびに、必ず敬語の種類と方向を確認する習慣をつけましょう。矢印を書き込む練習を繰り返すうちに、自然と判断できるようになります。

文法知識を単語学習と並行して進めることも重要です。文法だけ完璧でも、単語が分からなければ読解できません。「古文単語ゴロゴ」や「読んで見て覚える重要古文単語315」などで、基本単語を押さえましょう。東京大学や京都大学を目指す場合は、600語程度まで覚える必要があります。Z会の通信教育では、文法と単語をバランスよく学習できるカリキュラムが組まれています。また、スタディサプリの古文講座では、関正生講師が文法と読解を結びつけた授業を展開しており、多くの受験生に支持されています。

古典の参考書に関しては、以下の記事をご参照ください。

【高校生必見】古典参考書の選び方とおすすめ20選を徹底解説

入試頻出ポイント

大学入試では、古文文法の特定の分野が繰り返し出題されます。これらの頻出ポイントを重点的に学習することで、効率的に得点力を高めることができます。共通テストから難関国公立・私立大学まで、出題傾向を分析して対策を立てることが合格への近道です。過去問研究を通じて、自分の志望校がどの分野を重視しているかを把握しましょう。

共通テストの出題傾向

共通テストの古文では、文法知識そのものを直接問う問題は少なく、読解問題の中で文法理解が必要とされる形式が主流です。特に重視されるのが、助動詞の意味判別と敬語による人物関係の把握です。

助動詞「む」の識別は毎年のように出題されます。推量・意志・勧誘・適当・婉曲のうち、どの意味で使われているかを文脈から判断する問題です。選択肢に複数の訳が並び、最も適切なものを選ぶ形式が一般的です。「む」だけでなく、「べし」「けむ」「らむ」なども頻出です。

係り結びの法則も重要です。係助詞を含む文の意味を問う問題や、係り結びの結びの語を選ぶ問題が出題されます。また、係り結びの流れや消滅といった応用的な知識が問われることもあります。2024年度の共通テストでは、「ぞ」を含む文の解釈が出題されました。

敬語による人物関係の把握は、読解の鍵となります。「この場面で最も身分が高いのは誰か」「傍線部の動作主は誰か」といった問題で、敬語の理解が問われます。河合塾の共通テスト対策模試でも、敬語を使った人物関係問題が必ず出題されます。過去問演習では、敬語に注目して人物関係を整理する練習を重ねましょう。

国公立二次試験の特徴

国公立大学の二次試験では、記述式で古文文法の知識を問う問題が多く出題されます。東京大学や京都大学では、文法事項を説明させる問題や、文法的な解釈を踏まえた現代語訳問題が頻出です。

東京大学では、助動詞や助詞の働きを説明させる問題が特徴的です。「傍線部の『なむ』は何を意味するか、文法的に説明せよ」といった形式で、単に訳すだけでなく文法的な根拠を示す必要があります。また、敬語のレベルから登場人物の身分を推測し、それを根拠に内容を解釈する問題も頻出です。

京都大学では、複雑な文の構造を正確に把握する力が問われます。係り結びや省略された主語を補って解釈する問題、複数の助動詞が連続する部分の意味を正確に訳す問題などが出題されます。2023年度の京大入試では、「べかりける」という助動詞の連続を正確に訳す問題が出題されました。

一橋大学や大阪大学でも、文法的な説明を求める問題が出題されます。駿台予備学校の京大模試や一橋大模試では、これらの大学の傾向に合わせた文法問題が出題されるため、受験することをおすすめします。記述対策としては、「古文解釈の方法」や「古文解釈の実践」といった参考書で、文法を踏まえた精読のトレーニングを積むことが効果的です。

私立大学の頻出分野

早稲田大学では、文法知識を直接問う問題が多く出題されます。助動詞の意味を選択肢から選ぶ問題、文法的に正しい活用形を答える問題、敬語の種類を判別する問題などが頻出です。特に文学部と文化構想学部では、細かい文法知識が問われます。

慶應義塾大学では、文法知識と読解力の両方が求められます。文学部では長文読解の中で文法的な解釈を問う問題が多く、法学部では比較的短い文章で文法事項を集中的に問う傾向があります。「給ふ」の尊敬・謙譲の識別や、複数の意味を持つ助動詞の判別問題が頻出です。

上智大学やMARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)では、標準的な文法問題が中心です。基本的な助動詞や敬語の知識を確実にしておけば対応できます。ただし、上智大学の外国語学部では、やや難しい文法問題が出題されることもあります。

私立大学対策としては、過去問演習が最も効果的です。各大学の出題傾向に慣れることで、どの文法事項を重点的に復習すべきか明確になります。河合塾や駿台予備学校の大学別模試を受験することで、本番に近い形式での演習ができます。また、「早稲田の国語」や「慶應の国語」といった大学別の対策問題集も有効です。代々木ゼミナールの講習では、大学別の対策講座が開講されており、志望校に特化した学習が可能です。

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